伝統板・第二
松下幸之助 成功の金言365(10月) - 夕刻版
2026/10/01 (Thu) 14:49:46
【 10月1日 】
《世の中》
・
昔の日本の古い言葉に、
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
というのがありますが、
結局
《人間は修業を積み、
いろんな体験を稜んでくると、
だんだんものの偉大さといいますか、
世の中の恐ろしさというものが
わかってくる。》
一知半解の徒というものは、
一面だけを見て全面を見ることができないから、
自分に都合のいいような解釈をして
ものを判断しようとする。
しかし修業を積んでくると、
だんだんと世の中の偉大さ、
恐ろしさというものがわかってくる。
剣術でも、少し習ってうまくなってくると、
だれでもかれでも自分より弱く思える。
太刀さえ取れば自分が勝つように思える。
しかしその域を脱すると、
“自分も相当修業できたかもしれないけれど、
しかし上には上がある。
自分よりも上の人がたくさんある”
ということがわかってくる。
そこではじめて、自分がどういう立場、
どういう態度でおらねばならんか
ということがわかってくる。
そうなってくると、
さらにその人は向上する。
というのは、自分より偉い人が
たくさんあることがわかるから、
その偉い人たちの考え方を手本にする
という心持ちに自然となってくる。
そしてあの人の流儀をとろう、
この人の流儀をとろうというふうにして
修業するから、
やがて自分は知らず識らず
名人の域にも達する、
あるいは一流を編み出す
というようなことにもなる。
そうでないと、
簡単に真剣勝負でもしてしまって
斬り殺され、
失敗するという剣道の士も、
たくさん過去の物語に書かれている
わけであります。
『松下幸之助発言集第25巻』(昭和33年の発言より)
<感謝合掌 令和8年10月1日 頓首再拝>